「期間工でも失業保険をもらえるの?もらい方はどんな感じ?条件はあるの?」
と疑問を持つ人も多いと思います。そんな疑問をこの記事で解決していきます!
結論から言えば、期間工を辞めた後、失業保険をもらうことは可能です。
とはいえ、
- 失業保険でお金がもらえるって聞いたけど、そもそも失業保険って何?
- もらい方はどんな流れなの?
- もらうための条件はあるの?
- 待機期間なしでもらえるって聞いたけど本当?
と、たくさん疑問に思うことが多いですよね。
実際に私もデンソーの期間工を辞めたあと、失業保険のもらい方や条件を知らなくて、結局もらうことができませんでした…。
その後、「あの時ちゃんと申請してればもらえたのでは?」と思い、失業保険について徹底的に調べたので、その内容をシェアします。
そのため、この記事では「期間工でも失業保険をもらえるの?」「どうやってもらうの?」という疑問を解決していきます。
具体的には、
- そもそも失業保険とは?
- 期間工が失業保険をもらうための条件(受給資格)
- 失業保険をもらうまでの流れ
- 具体的にいくらぐらいもらえて、いつ支給されるのか?
- ”待機期間なし”でもらえるのは本当なのか?
- 期間工からの失業保険、また期間工…のループは可能なのか?
この順番に重要なポイントだけを解説していきます。
「期間工を辞めたいけど、失業保険はもらえるの?」とか「期間工を辞めた後に失業保険が欲しいけど、どうしたらいいんだろう?」と疑問を持っている人は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね!
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期間工も失業保険をもらえる!?そもそも失業保険って何?
初めに少しお話ししましたが、期間工でも失業保険をもらうことができます。
お金をもらえる制度なのはなんとなく分かるけど、そもそも失業保険ってどういうものなの?
こういった疑問を持つ人もいると思います。
失業保険とは、正式には雇用保険と呼ばれる公的保険制度の1つのこと。
今まで働いていた会社を自己都合・会社都合・定年退職、解雇や倒産などで職を失ったときに、次の就職先が見つかるまでの間、失業手当(正式名称:基本手当)というお金をもらうことができます。
期間工が失業保険をもらえる条件(受給資格)とは?
失業保険は、「今まで働いていた会社を辞めて、次の仕事が見つかるまでにお金をもらうことができる制度」ですが、誰でも無条件に全員もらえるというわけではありません。
失業保険はもらえるための条件”受給資格”があります。
- 過去2年の間に12ヶ月以上働いていること
- 働く意思と能力があること
過去2年以内の間に12ヶ月以上働いていること
失業保険をもらうためには、まず失業保険の被保険者でなければいけないという前提条件があります。
失業保険の被保険者とは、失業保険に加入して失業保険量を支払っているひとのこと。
期間工は会社の健康保険料とかと一緒に払っているので、この条件はクリアしているはず!
この前提条件を満たし、なおかつ過去2年間に失業保険に加入している期間が12ヶ月以上なければいけません。
つまり1年以上働いていて、その期間に失業保険を支払っていること失業保険をもらうための条件となります。
ちなみに失業保険の被保険者期間は、今まで失業保険に入っていた期間を通算で計算されます。
そのため、期間工をする前に働いていた会社の失業保険の加入期間によっては、期間工で1年以上働いていなくても、失業保険をもらうことができるのです。
働く意思と能力があることも条件!
失業保険をもらうには、「雇用保険に12ヶ月以上入っていること」以外に、働く意思と能力があることも必要です。
働く”意思”というのは、自分の気持ち(=意思)の問題の話ではありますが、受給するための条件となっています。
「意思の問題だけど、どうしたらいいの?」となる方も多いですよね。
つまりは、失業保険をもらっている最中に「仕事を探しているよ!」という行動を示さなければいけないということなのです。
そのため、失業保険をもらっている間に、ハロー枠などに通って求職の意思を示す必要があるのです。
期間工が失業保険を「待機期間なし」で受給できる!?
期間工は失業保険を”待機期間なし”でもらうことができます。
本来であれば、ハローワークに届出を出してから3ヶ月と7日後に受給されますが、期間工であれば7日後からもらうことができるのです。
これは、期間工を期間満了で辞めるということが”会社都合で退社”扱いになるためです。
普通、会社を辞める時は自己都合扱いの退社になります!
この「自己都合」と「会社都合」の退社は何が違うのかというと、失業保険(雇用保険)のがいつからもらえるのか?が違ってきます。
会社都合の場合は、失業手当の支給開始日はハローワークへ届け出てから7日後なので、いわゆる待機期間なしでもらえます。
しかしその一方、自己都合の場合は給付制限があり、失業保険がもらえるのはハローワークへ届け出てから3ヵ月と7日後になるのです。
期間工をやったのが6ヶ月の期間満了でも失業保険をもらえる!?
期間工を6ヶ月の期間満了で辞めてしまった場合でも、失業保険をもらえる可能性があります。
ここで重要なのが「期間満了で辞めた」という点です。
普通、会社で働くときは基本的に働く期間が決まっておらず、辞める時は自己都合での退職扱いになります。
その一方で期間工の場合は初めから働く期間が決まっていますよね。
それが6ヶ月や1年など、早ければ3ヶ月という人もいると思います。
その期間が失業保険をもらうための条件である12年以上よりも短くても、期間満了の場合であれば会社都合の退職となるのです。
失業保険を待機期間なしでもらうためには、会社都合である必要があるため、期間満了でなければならないのです。
そのため、期間工を6ヶ月で辞めてしまっても、過去2年以内に合計で12ヶ月雇用保険に入っていたという条件を満たしていれば、失業保険をもらうことができるのです!
つまり、”期間工をやる前に入っていた会社で6ヶ月以上+期間工満了6ヶ月”の合計12ヶ月以上、雇用保険に入っていれば失業保険をもらうことができます。
もちろん、期間工を3ヶ月満了でも他の会社で9ヶ月入っていればOK!
期間工が失業保険をもらうまでの流れ

では次に期間工が失業保険をもらうまでの流れをご紹介していきます。
失業保険をもらうにはざっくり…
- 退職時の面接で会社都合の退社であることと離職票が発行されるまでの流れを確認する
- 離職票が届いたらハローワークへ行く
- ハローワークの窓口で求職の申し込みをし、受給資格を確認する
この流れをこなす必要があります。
面談などで会社都合であること、離職票発行までの流れを確認

期間工の任期満了で辞める場合、人事の人や上司と面談をする場合があります。
その際に「会社都合の退社になること」と「離職票発行されるまでの流れ」を確認するようにしましょう。
期間工の任期満了は自己都合の退社ではなく、会社都合の退社となります。
会社から発行される離職票に「会社都合での退職」という記載が載ることになり、それをハローワークに持っていくのですが…、基本的にはちゃんとそう書かれているのはずなので確認しなくても大丈夫ですが、万が一の場合があるので、面接する機会があれば確認しておくと安心です。
また、面接する機会があれば離職票が発行されるまでの流れを聞いておくようにしましょう。
離職票を発行するということは、つまり退職するわけなので、期間工として会社から貸与されたもの(入社許可証やロッカーキー、健康保険証など)はすべて返さなければいけません。
(※引き続き会社の保険証を使用する手続きをしていれば健康保険証を返す必要はありません)
それをいつやるのか?というのを聞いておくと、いろいろ便利だと思います。
他にも、離職票が手元に届くまでにある程度時間があくので、「どれくらい時間がかかるのか?」ということを聞いておくとハローワークに行く予定も立てやすいと思いますよ。
とはいえ、これは確認しなくてもいい事柄なので、機会があったらしようかな〜でいいです!
離職票が届いたらハローワークへ行く
離職票が届いたら、ハローワークに持参して申請を出す必要があります。
離職票は、退職日にすぐ発行してもらい受け取る場合と、自宅などに郵送してもらう方法、後日会社に行って受け取るという方法があります。
私は自宅に郵送されましたが、会社が指定する場合もあれば、自分の都合が良い受け取り方法を指定する場合もあるようです。
ハローワークには、会社から届く封筒の中に入っている…
- 雇用保険被保険者離職票(1)
- 雇用保険被保険者離職票(2)
- 雇用保険被保険者証
この3点を持っていきましょう。
またそれに加えて、
- 写真付きの身分証明書(運転免許証・住民基本台帳カード・個人番号カードのいずれか1種類)
- 証明写真2枚
- 印鑑
- 本人名義の普通預金通帳(またはキャッシュカード)
- マイナンバーカード(マイナンバー確認証明書)
この5つも持っていく必要があります。
もし写真付きの身分証明書がない場合は、
- 住民票記載事項証明書または住民票の写し
- 健康保険被保険者証
- 印鑑証明書
- パスポート
- 居所証明書
- 公共料金の領収書(現住所と本人氏名が記載されているもの)
- 個人番号通知カード
この中から2種類以上を持っていく必要があるので注意が必要です。
ハローワークの窓口で求職の申し込みをし、受給資格を確認する

会社から届いた離職票と身分証明書や写真、印鑑や通帳を持ってハローワークへ行き、まずは総合案内…的な窓口にいきましょう。
「初めて失業保険の申請に来たんですけど…」と話しかければ、求職申込書がもらえますよ!
窓口で求職申込書をもらったら記入していきます。
内容は、直近の3ヶ所の職種・期間・仕事内容と勤務先を記入し、再就職についてのアンケートや雇用保険手続きにあたっての申請書などを記入します。
記入できたら、受付の人に書類を渡し、呼ばれるまで待つようにしましょう。
ちなみに、ハローワークへ行っても失業保険をすぐにもらえるわけではなく、求職の申し込みとなっています。
どんな職種を希望するのかヒアリングされ、求人を検索するパソコンの利用方法を聞き、ハローワークカードをもらって終了となります。
相互、失業保険の申請手続きに入ります。
- 提出した書類に嘘偽りがないか確認
- 銀行の口座番号を申込書に記入
- 待期期間や支給が始まるまでの日程の確認
などをした後、「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」というパンフレットをもらい、説明を受けます。
この説明では、待機期間のことや次の雇用保険説明会などについてを話されますが、次に行く時も説明してくれるので、次にいつ行くかを確認しておけば大丈夫です。
期間工を期間満了で辞めていれば、会社都合の退社扱いなので、待機期間なしで失業保険をもらうことができます。
(普通は3ヶ月の給付制限があり、3ヶ月と1週間後にやっともらえる)
どこのハローワークへ行くべき?持ち物や必要書類はある?

期間工を辞めて離職票が届いたらハローワークへ行き、失業保険をもらう!というのは理解できたかと思います。
しかし、一体どこのハローワークへ行けばいいの?と疑問に思いますよね。
ズバリ、自分が住民票を置いている地域を管轄しているハローワークに行きましょう!
なので、「〇〇(自分が住民票を置いている地域名) 管轄 ハロワ」と調べると自分の行くべきハロワの場所が出てきますよ!
期間工の失業保険はいくらもらえて、いつ支給されるの?

ここからは期間工の失業保険がいくらぐらいもらえて、具体的にいつ支給されるのかをご説明していきます。
働いていた場所によるけど、15〜22万円ぐらいもらえる!

失業保険の金額は、働いていたときの総支給金額の50〜80%ぐらいとなるので、だいたい15〜22万円ぐらいです。
具体的な計算方法は、離職した日の直前の6ヶ月に支払われたお給料の合計を180で割って出した金額の50〜80%となります。
このパーセントは年齢によって変わってくるのですが、もらっていたお給料のだいたい6割程度になると考えているといいと思います。
そのため、30万円もらっていた人なら18万円ぐらい、35万円もらっていた人であれば21万円ぐらいもらえるのです。
次にもうすこし詳しく失業保険の計算方法をざっくりご説明します!
失業保険の計算方法や仕組みとは?

失業保険の日額は、離職した日の直前6ヶ月間に支払われたお給料の合計を180で割って、算出した金額の約50~80%となります。
ちなみに、この算出金額には満了金は含みません。
また、50〜80%のパーセンテージは、基本的にハローワーク側が年齢を考慮して決定します。。
ほかにも年齢区分ごとにその上限額が定められていて、現在は次のようになっています。 ※令和元年8月1日現在
- 30歳未満 6,815円×90日
- 30歳以上45歳未満 7,505円×90日
- 45歳以上60歳未満 8,260円×180日
- 60歳以上65歳未満 7,087円×150日
※6ヶ月、12ヶ月の満了者は、年齢に関係なく90日もらえます。
この金額は上限額なので、この金額で必ずもらえるわけではありません…。
デンソーで1年期間工をした友人(38歳)は、1ヶ月で16万円ほどもらったと言っていました。
(最初半年は忙しく残業が多く、後半はあまり残業がなかった1年だったそうです)
年齢ともらっていたお給料の金額で変化してくるので、計算方法はかなり難しいです。
私が調べて覚えた内容も間違っているかもしれませんので、正しい情報はハローワークで確認してください…。
期間満了で辞めてれば7日間の待機後もらえる!
次にいつから失業保険をもらえるの?という疑問を解決していきます。
失業保険は、期間満了(会社都合の退職)で辞めていれば、申請後7日間の待機後すぐに受け取ることができます。
その一方で自己都合の場合だと、失業保険をもらうまでに3ヶ月以上の待機期間があります。
私は半年の期間を満了し、継続したけれどその後3ヶ月で辞めてしまいました。
そのため、失業保険をもらうのに3ヶ月以上待たなければならず、次の就職先を探しました。
期間工のハードな生活の疲れが癒えないまま、他の仕事(その時はリゾートバイト)をしたので、体調的にも苦しく、お金がないことで精神的にも苦しかったです。
なので、期間工で働くならちゃんと期間満了まで働く方が絶対にいいですよ…。
人材派遣会社を通して応募すると、担当の人と話す機会も多いので、不明な点などを詳しく聞くことができます。
期間工からの失業保険、また期間工..の期間工ループは可能!でもやめたほうがいい!
失業保険について理解すると、期間工を満了し失業保険をもらって働かない生活をし、また期間工をやって失業保険をもらって…というループが可能なのでは?と思いますよね。
このループのことを「期間工ループ」と呼ぶのですが…、期間工ループをすることは可能です。
しかし、絶対にやめておいたほうがいいです。
その理由は、「失業保険を受け取るのに求職活動をしなければいけないこと」と「税金が高すぎる」ことです。
失業保険を受け取るためには、求人を探したり、面接に行ったり…といった求職活動をしなければいけません。
ハローワークに出向かなければいけない場合も多々ありますし、職を探しているフリをするのは大変です。
しかも、期間工ループを繰り返しているとハロワから目をつけられることもあるそうです…。
なので、期間工ループは多くても3〜4回が限界!
もう1つの理由としては、税金やばいこと。
辞めてから私もびっくりしましたが…、住民税・国民年金・健康保険の支払いが高すぎます。
これらの税金の支払いは、前年度の所得から決められるので、お給料のいい期間工は税金も高くなるんです…。
私は国民年金は控除申請をだしましたが…、住民税で月5万円弱、国民健康保険で月3万円支払っています。
しかもこれらの税金は忘れた頃にやってきます…。
そのため、
- 「期間工やめて自由だー!」
- 「失業保険で働かずにお金がもらえて生活できる!」
と思っていると、私のように後から大変な目にあってしまいます。
なので、失業保険は使わずに税金を払うのにあてて、さっさと就職するほうがいいなと思います。
再び同じメーカーで期間工をすると給料が上がる!?
再び同じメーカーで期間工をする(=再赴任する)とお給料が上がる制度があります。
期間工を辞めてから半年以上あけてからでないと再赴任することはできませんが…、日給が結構あがりますよ。
私が働いたデンソーでもその制度がありました!
どうしてこういった制度があるのかというと、3年を超えて期間工として雇うと…会社は正社員と同じように65歳まで雇用しなければいけなくなります。
これは通称5年ルールと呼ばれるもので、安倍政権の提唱している「非正規雇用のない社会の実現」のため、「契約社員を5年以上、同じ会社で雇うと無期社員という期間の定めのない雇用をしなければならない」というルールです。
期間工は最大3年働くことができるので、また3年働かれてしまうと6年となり、この5年ルールが適用されてしまいます。
そのため、この5年ルールを回避するために3年働いて辞めたら、”半年以上開けてから”でないと再赴任できなくなっていますが、その分お給料が上がる仕組みとなっているのです。
私が働いていたデンソー以外にも、トヨタ、スバル、ホンダも経験者手当として再赴任した人のお給料があがる制度を取り入れています。
期間工の人材派遣会社を通して応募すると入社祝い金ももらえて、経験者手当ももらえるので、もう一度期間工になろうかな〜という場合は、人材派遣会社を通して応募するのがおすすめですよ。
まとめ:期間工でも失業保険はもらえる!でも注意して利用すべき!
ここまで期間工が失業保険をもらえるかどうかについて色々とご説明してきました。
期間工のハードな生活をしてきたあとは、しばらくゆっくり休みたいですし、この失業保険の制度を知っておくとかなり有意義に過ごすことができそうですよね。
今回はあまりご紹介しませんでしたが、失業保険をもらいながらタダで学校に通える就職支援制度(公共職業訓練センター)や、失業保険をもらう前に就職が決まった時にもらえるお金(再就職手当・就業促進定着手当)などのお得な制度もあります。
失業保険をもらいはじめ、最初は体を休めゆっくりできるけど後半はダラけそうですし、失業中でも期間工後の高い税金は発生してしまうので、こういった制度を利用してさっさと就職するのもおすすめです。
期間工でも失業保険をもらうことができますが、注意して利用するようにしましょう。