私が期間工を辞めた後の税金で、実際に苦しんだ体験談をお話していきます…
「期間工のうちにお金を貯めておけ!」というセリフをあなたも聞いたことがあるかもしれません。
期間工のお給料は高いので「貯金ぐらいしてるよ!」と思うかもしれませんが…期間工を辞めたあとは、下記3つの理由から、本当に、貯金しておいた方がいいです。
- 住民税が高い
- 健康保険料が高い
- 国民年金も自分で払わないといけない
私は貯金を全然してなかったので、これらの税金が払えず、かなり苦しみました…。
そこでこの記事では、そんな私の期間工を辞めたあと、税金が高すぎて苦しんだエピソードと、それぞれの税金の手続きについてお話ししていきます。
期間工を辞めた後に、手続きしないといけない税金は3種類!
まずはじめに、期間工を辞めたあとに手続きする税金について紹介していきます。
期間工を辞めた後、支払わなければならない税金は下記の3つです。
- 国民健康保険(国保)
- 住民税
- 国民年金
それぞれ詳しくご紹介していきますね。
「国民健康保険(国保)」
国民健康保険(こくみんけんこうほけん)とは、国保(こくほ)とも呼ばれ、日本の国民健康保険法等から、強制的に入らなければいけない医療保険のことです。
すごく簡単にいうと、病院で診察券と一緒に出してる「保険証」のことですね。
保険証は、会社からもらえる「社保(社会保険健康保険)」という種類のものと、国に申請して配布される「国保(国民健康保険)」があります。
期間工でいる間は、その会社の従業員なので社保の保険証を使いますが、辞めたあとは従業員ではなくなるので、国から発行されるものを使わなければいけません。
そのため期間工を辞めたあとに「国保の保険証が欲しいです!」と国に申請する必要があるのです。
なので、病院に行かなくても申請を出さないといけないのです…
ちなみに、支払い金額は都道府県によって差があるため、住んでいる場所(正確には住民票が置いてある県)によって金額が変わります。
また国保はそれらに加え、世帯ごとの加入者の数や年齢・収入などから保険料が決まります。
なのでよく「前の年にたくさん稼いでしまうと、保険料が高くなる」と言われていて、期間工を辞めた次の年の保険料は、実際にすごく高かったです…。
「住民税」
2つ目にご説明する税金は「住民税(じゅうみんぜい)」です。
住民税とは、市町村民税・道府県民税のことをまとめて呼んでいる呼び方で、住んでいる地域(地方自治体)の教育や福祉、行政サービスの資金のために集められます。
そのため、住んでいる地域と収入によって金額が変わってきます。
具体的には、前年の所得をベースに翌年の納税額が決定されるため、期間工を辞めた次の年は、住民税も高くなります。
ちなみに住民税と似ている「所得税(しょとくぜい)」というのは、1年間の所得(収入から経費や控除額を引いた残りの金額)にかかる税金のこと。
給料から引かれて、その年の所得税はその年に支払われます。
そのため、所得税は自分で支払う必要はありませんが、住民税は次の年に自分で支払う必要があるのです。
よく聞く源泉徴収とか年末調整、確定申告って何?
会社員のときに年末に「源泉徴収」や「年末調整」、「確定申告」がなんちゃらで、「お金が戻ってくる」とか聞いたことがある人も多いと思います。
これは、会社が毎月お給料の総支給額から所得税を引いて、残りを手取りとして支払う…という方法を「源泉徴収」というのですが、源泉徴収で払いすぎた税金が年末調整や確定申告をすると返ってくるというもの。
基本的にどんな税金も、本来は1年間の所得で計算され支払います。
しかし所得税は、その月のお給料の金額で計算し、その月に支払っているため、1年経ってから1年分トータルのお給料で計算すると多く支払ってしまっている場合もあるのです。
それを「年末調整(ねんまつちょうせい)」や「確定申告(かくていしんこく)」をすることによって、「これだけ多く支払ってるので、この払いすぎたお金を返して!」と申請できるというわけですね。
よく節税で「ふるさと納税」しようとか「保険やっておけ」と言われる理由がこれですね。
「国民年金」
3つ目は「国民年金(こくみんねんきん)」です。
日本に住んでいる20歳から60歳までの人は、絶対に国民年金に加入して、支払わなければいけません。
自分たちがその歳になる頃には「もらえないかも…?」と話題にもなっていますね…
年金は、会社員をしていると、その会社の厚生年金保険や共済組合に入り、お給料から支払われるため、自分で支払う必要はありません。
しかしその一方で、自営業や農業・漁業で働いている人や期間工を辞めて特に就職していない人は、自分で支払わないといけないのです。
そんな国民年金の支払い金額は、毎年見直され変わるので一概にいくら…とは言えませんが、だいたい毎月2万円弱ぐらい。
期間工を辞めた後の税金(国保、住民税、年金)は、自分で支払わないといけない!
ここからは国民健康保険、住民税、年金の順番に、申請の仕方やどうしても支払えなかった時にとる行動についてお話ししていきます。
期間工をやる前に、他の会社で正社員をしていたりすると「え?自分で払うの?」と驚くかもしれません。
会社員をしていると保険も住民税も年金も、毎月の給料から勝手に支払われているので、知る機会がないですよね。
期間工も毎月のお給料から勝手に支払われているため、貯金をしていないと…、辞めてからしばらくした後、後悔することになります…。
ちなみに、何故しばらくしたらなのかというと、税金は「今年の収入に税率をかけた金額を来年支払う」と決められているから。
そのため、期間工でたくさん稼いでいた分、辞めた次の年に高額の支払い通知が来るのです…。
申請などをせずに支払わないと(脱税すると)、あとから支払い分と罰金や延滞金を合わせて支払わないといけなくなったり、口座のお金などを差し押さえたりされてしまうので、きちんと申請して支払うようにしましょう。
市役所に行って国民健康保険の申請を出そう!
期間工を辞めたら、期間工のときに使っていた保険証は使えなくなるので、自分が住んでいる(正確には住民票を置いている)地域の区役所や市役所、役場に行って国民健康保険の申請を出しましょう。
持っていくものは、下記の3つ。
- 印鑑
- 会社の保険ををやめた証明書(退職するときにもらえる書類)
- マイナンバーの個人番号カードまたは通知カード
この3つを持って市役所の「保険医療課」へ行き、「会社を辞めたので国民健康保険が欲しいです〜」などと言えばすぐ案内してくれますよ。
(保険医療課が見つからなければ、他の窓口に行っても案内してもらえます。)
平日で空いていたからかもしれませんが、簡単かつ素早く国保の保険証がもらえるので、サッと行ってサッと申請を出しちゃいましょう!
【写真付き】実際に支払った国民健康保険の金額
私がデンソーの期間工で8ヶ月働いたときの国民健康保険の保険料は、下の画像のように月3万円、1年間で約24万円でした。
期間工のお給料はどこも大体同じなので、トヨタなどの他のメーカーで働いていた人も、金額を参考にしてみてください。

住民票の置いてある市町村によって金額が変わりますし、私は世帯主(親)の保険に入ったので、他の人より安いかもしれません。
しかし、貯金を全くしてなかったこと、保険料の他に住民税や国民年金の支払いもあり、分割で支払ってもかなり苦しい思いをしました…。
どうしても国民健康保険の支払いが苦しい時は、離職票などを持って市役所に相談しにいくと免除してもらえたり、減額してもらうこともできるみたいです。
本当に支払うのが厳しいという人は、一度相談に行ってみるといいかもしれません。
今まで会社で使っていた保険証を使う(任意継続する)と安くなるかも?
ちなみに、期間工をしていたときに会社からもらった保険証を継続して使う「任意継続」をすると保険料が安くなる場合もあります。
この任意継続をするにはいくつかの条件があり、下記などが条件となっています。
- 退職日から20日以内に任意継続の手続きをすること
- 最長で2年間しか任意継続をすることはできない
- 直近で2ヶ月以上その会社に勤めていること
期間工の時と同じ保険証を使えるので、市役所に申請に行かなくていいし楽なのでは?と思うかもしれませんが、期間工で毎月支払っていた保険料の2倍の金額を払わないといけなくなります。
そのため任意継続は、国民健康保険がめちゃくちゃ高くて、任意継続する方が保険料が安いという場合以外はしないほうがいいですね…。
【体験談】デンソー期間工を辞めた後の「住民税」が高すぎてヤバい!
住民税は、住んでいる地域と収入によって金額が変わるため、前年の所得をベースに次の年の住民税の金額が決定します。
そのため、期間工を辞めて忘れたころに高額の住民税の支払い通知がくるんです….!
デンソーのの期間工で8ヶ月働いたのですが、その時の住民税は1年分で18万円弱でした…。住民税は、一括で1年分払う方法と4回に分けて支払う方法があり、分割だと1回分は約45,000円。
分割で払えば3ヶ月に1回とはいえ、1ヶ月分で計算するとおよそ15,000円、それにプラスして保険料の3万円の合計45,000円を毎月支払うことになりました。
まじでやばい!どおしよおおお!
…と焦りに焦って両方とも分割払いにし、リゾートバイトして稼いで支払う、またリゾバいって支払う…という1年を過ごしました(笑)
期間工で一緒に働いていた仲間たちは、期間工に出戻りして働く人が多かったです!
住民税を支払わないと、差し押さえもあるらしい!?
私は就職はしたくなかたのでリゾートバイトをして、住民税を頑張って支払いましたが、住民税を支払わないと差し押さえがあるらしいです…!
期間工をしていると住居を転々としてしまいますし、面倒くさくて住民票を移してない方も多いかもしれません。
住民票を移していなかったため、住民税の督促が来たのに気づかず、支払っていなくて住民税を差し押さえられた…!という方結構いるみたい。
督促の回数が多くなり、それを放っておいた結果…、突然ある日、自分の口座からお金が役所から引き落とされるんだとか。
給与支払いの多い25日の翌日は、特に差し押さえの引き落としが入る可能性が高いみたいで、お給料が勝手に引かれていて生活できない!ということにもなりかねません。
また、お給料が差し押さえられるだけでなく、口座自体が差し押さえられる可能性もあります。
他に調べた中には、住民税を滞納しすぎて金額が大きくなり、今さら支払うことができないため、口座には一切お金を入れていないという人もいるようです…。
滞納しすぎると差し押さえになる可能性もありますが、支払い期日から少しでも延滞すると延滞料金がかかります。(納付期限から1カ月以内なら年2.7%、納付期限から1カ月を過ぎると年9.0%の金利)
期間工はお給料がよく、年収も高くなるので、住民税の負担も大きくなりがち。
手持ちのお金に余裕が出るように、しっかり貯金しておくことをおすすめします。
最悪、どうしても払えない場合は滞納せずに、住民票がおいてある市役所などに相談に行くようにしてください!
困ったら一度、相談しに行くようにしましょう!
期間工を辞めた後の国民年金は、きちんと市役所で申請を!支払いが厳しい場合は免除することも可能
最後に国民年金についてお話しします。
期間工を辞めたあと、特に就職したりしない場合は、国民健康保険と同じく自分が住んでいる(正確には住民票を置いている)地域の区役所や市役所、役場に行って申請を出す必要があります。
国民年金の申請は、期間工を辞めて少ししたら送られてくる書類(離職票)を持っていく必要があるのですが、支払いが厳しいのであれば、そのときに免除申請も一緒に出すと支払い猶予か免除することができます。
国民年金の免除申請と猶予申請は、本来なら所得審査というものがあり、前年度の年収で審査が行われ、所得が一定額以上だと審査が通りません。
しかし仕事を退職後、免除申請や猶予申請をすると「退職特例免除」が適用されて前年度の所得が0円で計算されるため、免除申請か猶予申請のどちらかは通るようになっているのです。
すぐ就職しないと言う人は、念のため、免除申請の相談もしてみましょう〜!
期間工を辞めたあとは、国民年金だけでなく、住民税や国民健康保険の支払いもあります。
支払えなくて、免除や猶予手続きもせずに放置していると、未納扱いとなるため、将来受けとる年金が少なくなってしまいます…。
免除申請や猶予申請をしておけば、もらえる金額はそのままなので、恥ずかしいことではありませんし、しっかり手続きしておくことをおすすめします。
まとめ:税金は忘れた頃にやってくる!期間工を辞める前からしっかりお金を貯めておこう!
期間工を辞めた後、忘れたころに高額な税金の支払い通知がやってきます。
いくら期間工が稼げるからって、欲しいものを買ってばっかりいると、私のように税金が払えず、大変なことになりますよ…。
まとめると期間工を辞めたあとに支払う税金は、下記の3種類です。
- 国民健康保険
- 住民税
- 国民年金
3つを合わせると、たった1ヶ月分でもかなり高いですし、延滞してしまうと延滞料金もかかり、またさらに金額が高くなります…。
国はどこの会社で働いてるかを突き止め、「税金を支払え!」と催促してくることもあるらしいので、新しい会社の偉い人から呼び出されて…ということにもなりかねません。
期間工は稼げるからってむやみに散財せずに、期間工を辞める前からしっかりお金を貯めておくことをおすすめします。